Cotton Candy

夢の続きは、ひとつかみの綿菓子

Z : ゼブラ

スペルアウトは「ゼブラZ」、または「終わりのZ」。

ゼブラといえば、ボールペンを思い出すのだけど、筆記具の中でゼブラのジェルボールペン「サラサ」シリーズが大好き。今年は発売10周年記念で、こんな企画販売ZEBRA | ゼブラ株式会社 | サラサクリップ 10th anniversaryがされているらしい。娘が知ったら欲しがるだろうな。

 

発売されて間もない頃だったと思うけど、何かの雑誌(「文藝」だったかな)で、アメリカ文学教授で翻訳家の柴田元幸氏の特集があって、彼がこれを愛用していることが書かれていた。今はどうか分からないけど、その頃は、(柴田)センセイは原稿を手書きで書いて、奥さまがワープロ入力されているとあった。しかもセンセイは下書きを新聞折り込み広告の裏に書かれる。広告はほとんど両面刷りだけど、パチンコ店の広告だけは裏が白で、しかもつるつるしている紙。その紙に、ゼブラのサラサ0.7で書くと、書いたばかりはインクが乾いていないので、紙の上の文字がぴかぴか光って、それはまるで文章もきらきら光っているようだ、みたいなことをセンセイは書かれていた。雑誌には、その手書きの文章の写真が載っていて、丸っこくてかわいくて、でも読みやすい素敵な文字だった。

それを読んだら、即、サラサを買うしかないでしょ。以後、私の愛用筆記具はサラサシリーズになったのでした。何しろ影響受けやすいのだ(笑)。

昔は書店で開かれるセンセイのトークショーによく行った。いつも満席でしかも女子率が高かった。センセイの仕事ぶりはもちろんだけど、その人柄にみんな惚れているんだと思う。背はホントに低いけど(笑・失礼)。

文学教授なのに高3の2学期まで理系志望だったとか。でも、そう言われてみれば、あのわかりやすい論理的な翻訳は、証明問題の解答を作成する頭脳から生まれているんだ、と納得してしまう。お兄さんがいらして、あえて、お兄さんが聴かない音楽ばかりを聴いていた、なんていう少年時代のエピソードは、センセイのエッセーで知ったかな。

 

好きな人や物のことは書き出すとキリがないけど、ほどほどにしないと、読んでる人にあきられそうなので、この辺で。ま、嫌いな人や物のことよりはいいですよね?(笑)