Cotton Candy

夢の続きは、ひとつかみの綿菓子

お別れ

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「花見」の有名なお菓子。昨日、思いがけぬ亡くなったYさんのご両親がいらして、くださった。偶然にも昨日の記事を書き終わったばかりのときだった。呼んだのかしら、予感がして書いたのかしら...。とにかく驚いた。

主婦友だったY子さんとはそれほど親しい仲ではなかった。ただ、ご両親はずっとロンドンに住んでいらして、去年夏に彼女が入院したときに一時帰国されたとき、会う機会があり、そのときイギリス話に華が咲いたのだった。まさかY子さんがそれほどの症状で入院してたとは知らなかった。

昨日のご夫妻(といってもほとんどお母さまだけだけど)のお話から分かったこと。

Y子さんは5年前に癌の手術を(海外で)していた。でも肝臓に転移していて、急に亡くなってしまった。手術もせず、抗ガン剤も使わず漢方薬を飲んでいただけだった。その転移の話をご夫妻は知らなかった。

私が知ったことはこれきり。最初の癌のこともいつ転移されたのかも、昨年の入院のことも詳しいことは何も分からないけど、私から何かを質問するのは、何というか興味本位で尋ねるようで、とても失礼かと思い、ただただお話を聞いていた。

そのあと、お母さまから出たお話は、...Y子さんのご主人に対する愚痴のみだった。これを聞くのは辛かったけど、たぶんそれほどまでに自分の娘を亡くしたことは辛くて悲しいのだろう。なぜ、肝臓に転移をしたことを知らせてくれなかったのか、なぜ積極的な治療をしてくれなかったのか。悔しくてたまらない様子だった。全部をA氏(Y子さんのご主人)のせいにするのは、(A氏のことを知っている私としては複雑な気持ちだったけど、)分かる気がした。私の両親も私が同じような状況で死んでしまったら、私の夫のせいにするだろう、きっと。

転移の話をご夫妻にしなかったのは、Y子さんの意向だったのだろう。海外に住んでいる年老いた両親に心配をかけたくなかったに違いない。これはよく分かる。でも、積極的な治療をしなかったわけは分からない。私みたいに子ども達がおおきくなっているならともかく、一人娘のSちゃんはまだ7歳だ。どうしてSちゃんのために1日でも長く生きようと思わなかったのだろうか。抗ガン剤の副作用が怖かったのから?いつまでも綺麗でいたかったから?...どんな理由であれ、夫であるA氏がY子さんを説得し治療をしなければいけなかった、とご夫妻は言いたいのだろう。

葬儀は都内のとても有名な大きな祭儀場で行われる。そのこともご夫妻は不満らしく、死んだあとにお金をかけてもらっても仕方ない、A氏の見栄だけでやるようなものだ。A氏は自分のことしか考えていない。いつだって自分が一番大事なんだ。などと本当に聞いている側としては辛い話ばかりだった。

ご夫妻は身内以外のだれかに話を聞いてもらいたかっただけなんだと思う。だから、ただただ聞いていた。

つくづく思ったことは親より先に死んではいけない、ってこと。

 

朝から気持ちダウンするような記事を書いてごめんなさい。私もこんな話は誰にも言うことができず、ちょっと気持ちを整理しました。

今夜は、Y子さんにお別れを言ってきます。